660
今月は僕は歌舞伎興行の出演は無し
そう云う意味では去年十月以来の休み月
今日は昼中に仕事を済ませて、十数年振りに新宿の末廣亭へ
成人過ぎてからは初めてかもな
末廣亭は当日券のみなんだけれども、中入りを過ぎ、段々と客席が大入になって行く中、僕等は夜の部の開演に滑り込めたので何とかいい所に陣取って座れた
有難や
一番の目的は初の生神田松之丞さん
演し物は我々、歌舞伎役者にも縁の有る源氏の侍、那須与一の扇の的の物語
いや、素晴らしい語り口だった
パワーとテクニックに興奮した
今日は仙台での独演会の後に、東京にとって返して末廣亭での一席と云う話だったが
その疲れも有るだろうに、微塵も感じさせない体力と持久力、心の折れない技術力たるや
やっぱり、華と実を兼ね備えた名人だな
TVやDVD、CD等で体験するのとはまた、全く違う
僕も及ばずながら、久し振りに長唄・義太夫「素襖落」を演りたくなった
是非、今度は独演会に行きたい
でも、全然、切符取れないんだよな
今月は末廣亭への彼の出演は十日までだから、それまでにもう一度二度、行ければいいな
落語は笑福亭竹三さん、昔々亭桃之助さん、笑福亭べ瓶さん、東生亭世樂さん、春風亭昇乃進さん、立川談幸さん、春風亭柳好さん
講談は松之丞さん、神田鯉栄さん、神田松鯉さん
漫才はWモアモア、宮田陽・昇
漫談、ナオユキさん
曲ごま、やなぎ南玉さん
俗曲、桧山うめ吉さん
と、出演
楽しく盛り沢山で満喫出来た
松鯉さんの演し物は怪談「乳房榎」だっただけに、面白いだけじゃなく、ひたすら勉強になった
鯉栄さんの宮本武蔵vs狼と、鯉栄さんvs飼い犬の結果、非常に気になる
Wモアモアと宮田陽・昇、二組の漫才とナオユキさんの漫談は、ヴェテランの媚びない、寄席ならではの堪らない臨場感
曲ごま、南玉さん、痺れるね
「寄席には硬派な達人、職人達が集うんだな」と、改めて思い知った
皆さん、格好良かったし、楽しかったし、文句無しにいい物を観させて貰った一日だった
やっぱり、生は違うね、生は
今はその余韻に浸りながら、末廣亭の近くで飲んでいる
さて、深酒しても、帰ったら犬達の散歩に行かなくては
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658
いや、リアルタイムからは遅れたけど「モンテ・クリスト伯」、堪能させて貰ったよ
神楽清への制裁が入間公平へのそれに比べて多少、甘かった気もするけれど
最後、“南条幸男と口裏を合わせて、紫門暖を死んだ事にして逃がした”のだろう、と僕は解釈したので、良しとしよう
或る意味、神楽と幸男の御陰で後味も良くエンディングを迎えた訳だからね
で、結局はヒロインはエデルヴァって事ね
途中、どうなるのか苛々したが、結局は一番純でいい女だった
スタイルもいいし
南条すみれは何だか最後まで好きになれなかったな
何をするにもどっち付かずで、僕的には理解出来ない、受け入れ難い女と云う印象で終わった
暖も幸男も魔性に惑わされたのかな
神楽留美と入間瑛理奈、それぞれ、格好良かった
キャラクター立っていたね
守尾信一朗と入間未蘭のカップルはハッピーエンドっぽくて嬉しかった
この物語の中で数少ない良心だったから
信一朗が最終回に暖を思い出した瞬間が、ストーリー中で何処より涙腺が緩くなった
寺門類が徹底的な屑として、大体のダーティーを背負って殺されてくれたから、大団円を迎えられたのかな
入間貞吉とファリア・新海、この二人はもう、出て来ただけでダンディ
他にも紫門恵、尾英一朗、土屋慈、出口文也、安堂完治、天野満、牛山直紀、尾崎実と、脇を固める役まで、きっちりとスポットライトが当たる場面が有り、観応え十分
何より、紫門暖がひたすら素敵だった
「IQ246」の時も思ったのだけれど、ディーン・フジオカさんが兎に角、格好良かった
“復讐”の物語なのに清々しく終わらせてくれたので、仕事から帰って来て観るには最適
今月も相部屋の坂東亀蔵さんとも毎週、このドラマの話題で盛り上がったしね
さて、来月からは僕の大好きな沢村一樹さん主演で生まれ変わった「絶対零度」が楽しみだな
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657
何だろう
四、五日前から、朝起きても疲れが抜け難くなって来ているみたいだ
突如、降って湧いた貰い事故で頭を煩わせる難題も勃発してしまったし
こちらはただ、頼まれただけだったのにな
それも原因の一つだろうか
昨日、今日は舞台上で一昨日みたいな大ミスはせず、取り敢えずはペースを取り戻す事は出来たけれど
やっぱりまだ、体力回復し辛くなっている気がする
いや、一昨日は僕らしくもない落とし穴に陥ってしまった
近頃、書き物は多く演って来ていた筈なのに
あんなのは初めてか
初めてではなかったにしても、数十年、十数年振りではなかったろうか
少なくとも、自分の記憶には無い
中村雀右衛門の兄さん、中村芝翫の兄さんがフォローして拾ってくれた御陰で、客席は笑いに包まれて、一先ず事無きを得たが
両兄さんには御礼を言っても言い尽くせない
また、御詫びをしてもし足りない
中村児太郎さんにも昨日、二人で会話のやり取りをする場面の時から「確かにいつものお兄さんの芝居のペースじゃなかった」と言われた
相手役の後輩が感じる位、自分でも気付かぬ内に既に何かの階段を踏み外し掛けていた様だ
自分自身としては、笑い事じゃなかった
頭の中が真っ白になって冷や汗が止まらなかったし、取り乱したし、一瞬、大袈裟ではなく本気で「知らぬ間に若年性の認知症を発症していて、それが進行してしまっていたのではないか」とか「脳梗塞ではないか」とかを疑って、怖くなってしまった
ほら、良く脳梗塞って「言葉が出て来なくなる」って言うじゃない
一昨晩から昨日の朝に掛けては、あの場面の繰り返す夢を見てうなされもした
それ程の大エラーだった
痛めている左足も未だ本調子に戻っていない感覚だ
何だかんだ言っても、八ヶ月間連続で舞台に出ているし、無意識に身体に疲労が溜まって経年劣化気味になっているのか
今月もまだ半分近く残ってるのに
こんなのじゃ、先が思いやられるな
メンテナンスと適度の休養ってのは必要なのかも知れないね
身体が疲れ切るとどうしても睡眠時間を欲して七時間とか寝てしまうのだけれども
そうすると翌日、逆に身体が重くなり、起きられなくて良くない
寝過ぎか
いいのは五時間程度、深く眠りに落ちられた時
これが翌日が一番楽
確かにちょっと睡眠が足りない気はするんだけど、自分的には覚醒出来るし、此処がベスト
自分の身体を巧く乗りこなせてる感じがする
睡眠時間の調整、難しい
兎に角、千穐楽まで残り十一日間
スタミナ切れしない様にペース配分をしながら、その日その日の集中力を切らさず、全力投球して行くのみだ
来月は一ヶ月の公演には出演しない予定だから、人間ドックに行こう
そして、確かに少々、身体よりも先ずは気を休めたいかな
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656
仕事が終わってからの酒が滅茶苦茶美味い
殊、国産ウィスキーの話だと、角や響、白州も勿論だが、ハイボールにするなら山崎は別格だ
少し勿体無い飲み方な気もするけど、美味いんだから仕方が無い
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今月、歌舞伎座の夜の部で演じている「巷談宵宮雨」の虎鰒の太十と云う役
中村京妙さんも「太十、いい」と、誉めてくれた
そうなのかな
自分じゃ自信なんか持てる性格ではないし
普段、誉められる事が全然無いから、あまり実感は湧かない
けれども
でも、貶されるより、誉められた方が確かに嬉しいな
特に、幕内の人達にそう云う言葉を掛けて貰えると凄く救われる心持ちになれる
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今日、歌舞伎座の六月大歌舞伎の初日が開いた
夜の部では「巷談宵宮雨」で、虎鰒の太十と云う役を演じている
初役
我が家には全く縁の無かった芝居な所為も有ってか、割と今までに演って来なかったタイプの役かも知れない
近代では中村吉右衛門の叔父さん、中村勘三郎の兄さんと云う、達人の先輩御二人がそれぞれ、色の違う素晴らしい太十をなさっているので、その同じ役をさせて貰う有難さと同時に、恐ろしさとプレッシャーも並大抵ではない
先々月、「西郷と勝」で演じた西郷吉之助の“覚える”、“説得力を持った一人語り”とはまた違う、“会話のキャッチボール”、“土着の匂い”と云う味の手強さ
なかなかに難しく、稽古中から今日の初日まで、龍達役の中村芝翫の兄さん、おいち役の中村雀右衛門の兄さんと相談しながら、また、アドヴァイスも頂きつつ、色々と試行錯誤を重ねている
まだまだ、修正部分は山程有る
でも、前回、二十数年前に、勘三郎の兄さんの太十に、中村富十郎の小父さんの龍達、中村福助の兄さんのおいちで出した「巷談宵宮雨」の時に出演していて、稽古中から今日まで、ずっと舞台袖から見て助言をしてくれている中村芝のぶさんが「大丈夫、貴方は出て来て太十の柄なんだから、楽しんで、自信を持って演って」と、励ましと誉め言葉をくれたのは何よりの味方だ
芝のぶさんとは先月の「鬼一法眼三略巻」でも一緒に出ていて、今までも気が付いた事は何でも言ってくれる
僕も彼に良く尋ねるし、彼も僕を気に掛けてくれて、一つの安心に繋がる
また、観てくれたお客さんからも帰り際に「面白かった」と云う感想を直に貰えたのが収穫だ
嬉しかった
そう言えば、息子も初めて観たこの芝居を「楽しかった」と言っていたな
それを信じて、また明日、明後日と
一日に一歩ずつでも、お客さんが観てより一層「面白い」と思ってくれる様に、色々と悩んで考えなければ
先ずはもう一度、頭の中を整理する所から始めようか
そして、今月は朝から晩まで歌舞伎座に拘束時間が十二時間近いと云う事も判明
移動時間を考えてみると、自宅には十一時間居るか居ないか
十一時間と云えば、ちょっと酒を飲んでいたら直ぐに過ぎてしまう程度の時間
あっと言う間だ
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653
例の大学アメリカンフットボールのラフプレー問題の話
いや、日本大学アメリカンフットボール部の前監督と例のコーチ
若い頃にしごかれ過ぎて脳味噌砕けたか
それから、今晩の愚にも付かない記者会見の司会をした日本大学の広報部の横柄な爺さん
後手後手で最悪の手ばかり打って来るのは、あれ、コントなの
しかも、質のかなり悪い
まさか、本気じゃないよね
本気だとしたら呆れて物が言えないな
人選間違えたなんて程度じゃないよ
それとも、あの程度のしか居ないのか
お前さんが何と言おうとも、その“日本大学ブランド”とやらは既に失墜しているよ
どれだけ面の皮が厚い事だか
恥の上塗り
卑しくもこれが日本最大級の学閥を自認する最高学府の常務理事
その上、病院に逃げ込んだって
何処の悪徳政治屋だよ
こんな時こその危機管理学部だろうのに、何やってるんだろうね
あんなんだったら、記者会見なんかやらない方がまだ良かったんじゃないか
至学館大学の学長と全く同じ品性の下劣さと悪臭、腐臭が気持ち悪い位に漂っている
自ら付けた傷口に自ら塩を塗って自ら広げてどうする
それとも、わざと悪い態度を取って焦点をぼやかそうとしていたのか
それが日本大学側の思惑だとしたら
世間は、そして僕もその深謀遠慮にまんまと嵌まった事になる
一回目の反則で選手を下げず、出し続けた事だけでも、この会見の全てが嘘だと分かる
「見ていなかった」は言い訳にもならないのは、恐らく自らも分かっている筈だ
スポーツと云うのは、それがスポーツであれば須くゲームなのである
そして、ゲームにはルールが有る
制限の中で最大限に知力と体力を極めて行く過程が楽しいし、燃えるのだ
ルールに反して相手大学の選手を潰した訳だが、潰し合いがしたいなら戦争にでも行けばいい
反則をした選手は、行為は決して許される事ではない
だが、勇気を持って顔と名前まで出して謝罪して本音を語っている
己で己の落とし前をきっちりと着けて、ちゃんと腹を斬った様に観えたのだが
そこまでして嘘を吐くとは思えないけどね
アメリカンフットボールを辞める覚悟で真実を語り「指示が有ったとしても、やってしまったのは私」と言える彼は、逃げに終始している前監督、コーチ、広報部の爺さん等より、よっぽどスポーツマンらしい
それに引き比べ
辻褄の合わない戯言ばかり
自分の学校の生徒を満足に守り、ケア出来ないのならば、そんな大学は消えて無くなった方がいい
逆に「日本大学側が悪役になって、怪我をさせた学生への同情を集めようとする作戦か」と、臍曲がりな考えすらしてしまいそうだ
もし、もしも、自分が被害者の親だったら
また、怪我をさせた方の親だったとしても
この一連の体たらくを目の当たりにして、この日本大学と云う魔窟を断じて許さない
冗談はさて置き
怪我をした関西学院大学の選手には、身体の傷を癒して無事に完治して欲しいと思うし
怪我をさせてしまった日本大学の選手には、先ずは気持ちを落ち着けて、心の傷がいつか癒される事を、無責任な他人事ながら、切に願う
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652
昨日は公演の前に歌舞伎座内で、第103回花道会セミナーと云う、軽いトークショーの様な物をやった
話題は大体、今年の1月からこの5月までに演じた役と、来月に演じる役の話だったり
今年は多く相手役を勤めさせて貰える中村時蔵の兄さん、中村雀右衛門の兄さん、御二人の話
それから、後輩達の話
後は仲のいい連れ達や、少しプライヴェートの事と云った所だろうか
聞き手はフジTVの元アナウンサーで歌舞伎にも造詣が深い吉崎典子さん
流石に良く歌舞伎を御存知なだけの事が有り、とても親身で分かり易く話を引き出して下さったので、僕自身にとっても実にいい時間であった
舞台以外であまり人前に出る場面を作りたくない人間なだけに、お客さんに生の声や気持ちを伝えられる、この類いの機会は、たまにならば本当に嬉しい
吉崎さんにも改めて感謝している
聞き上手な彼女の御陰で、普段は喋らない事も喋ってしまったかも知れないな
思いの外に結構、沢山の人が聞きに来てくれていて有難かったのだけれども、何しろ口下手で、いつも気の利いたトークが出来ない僕なだけに
自分が楽しめたのと同様に、来場した人達が話に納得して、楽しんでくれたのならば幸いなのだがな
喜んで貰えたのかどうか、今となってはそれが気掛かりだ
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今晩の「モンテ・クリスト伯」
やっぱりね
僕は伊武雅刀さんとか尾上寛之さんじゃなくて、スタート時点から山口紗弥加さんなんじゃないかと思っていたんだよ
予測は見事に当たったね
坂東亀蔵さん夫妻もこのドラマには嵌まっているとの事で、今月の公演でも亀蔵さんとは楽屋が相部屋だから、その話で盛り上がる日も有ったりもする
木曜日の晩は「警視庁捜査一課長」、「未解決の女」、そして「モンテ・クリスト伯」と、ハードディスクを駆使してもなかなか慌ただしくも嬉しい夜なんだよ
いや、来週も楽しみだね
そして、日が変わって、今日から上映の「ランペイジ・巨獣大乱闘」
後は「ゲティ家の身代金」
それからもう一つ、もう直ぐ上映が終わりそうな「サバービコン」
この三本の映画は興味有るんだよな
時間が許してくれるのならば観たいのだがね
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650
大事件が起きた
呑気にキュリオスティ・コーラとか飲んでいる場合では無い
今まで我が家では豆蔵、紅煉と、二匹の犬(共に雄)と同居していたのだが
今日、公演が終わって帰って来たら一匹増えていた
マルチーズとトイプードルの掛け合わせ、まだ生後二ヶ月ちょっとの雌
名前はまる子である
これがまた、今までの二匹とは別の愛らしさである
楽屋で送られて来た写真を見せたら、同じ犬好きの市川左團次の兄さんや、河原崎権十郎の兄さんにも「可愛いじゃないか」との、御墨付きを頂いた
これからは三匹の犬との同居か
世話は大変だけれども、その分の楽しみも有るし、仕事にも張りが出ると云う物だ
実は友人でもあり、大変に御世話になっている日本画家の河嶋淳司先生
僕が尾上松緑を四代目として襲名した時に、扇子の絵も書いて頂いた方なのだが
河嶋先生に頂いた十二枚の十二支の絵
その内の、今年も勿論、居間に飾らせて貰っている戌年の絵には、黒白の犬、白の犬、茶の犬と、三匹の犬が描かれているのだ
今日来たまる子が白い犬
一番年上の豆蔵が茶色い犬、二番目の紅煉が黒白の犬なので、犬種は違えど、とうとう河嶋先生の絵通りの色の三匹が揃った訳だ
しかも、身内贔屓もありつつの三匹共、器量良し
これで、河嶋先生の御利益と、3カードならぬ三匹の犬の御利益にも与れて、何かいい事が起きるかな
と、実は密かに期待している
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